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山口情報芸術センター[YCAM]です

 はじめまして!山口情報芸術センター[YCAM]です。この度、noteをはじめることになりました。これから日々、YCAMで開催するイベントのお知らせやレポートをはじめとする、日々起きていることやご紹介したいことなど、こちらのnoteを通じてお伝えしていきたいと思いますので、どうぞ末永くお付き合いいただければと存じます。

YCAMってなに?

YCAMの全景 撮影:山中慎太郎 
後ろに見えるのは姫山 

とは言え、そもそもYCAMってなに?どちらさん?と思う方も多いと思うので、自己紹介からはじめてみようと思います。
山口情報芸術センター[YCAM]は山口県山口市にあるアートセンターで、2003年11月1日に開館しました。英語の名称である Yamaguchi Center Arts and Media のそれぞれの単語の頭文字からYCAM(ワイカム)という愛称で知られています。
YCAMが所在する山口市は、穏やかな瀬戸内海に面した地域と、そのほとんどが、昔話に出てくるみたいなほっこりした形の山に囲まれた盆地で、面積は、1,023.23km2、人口は192,298人(2022年9月1日現在)です。YCAMの周辺には、山口市の中枢の一旦を担う中園町の放送局や新聞各社などのメディアが集中しています。建物の設計は磯崎新アトリエによるもので、大きさは長さが170メートル、奥行が50メートル、高さ20メートル。また、屋根が山の稜線を思わせる波型になっているのが特徴で、劇場、ギャラリー、映画館などが併設されています。

ホワイエ
 展示をはじめ、パフォーマンス、ライブ、レクチャーやトークイベントなどが開催される
普段は、市民がテーブルを囲んで談笑したり、寛いだり、勉強をしたりしている
スタジオA
展示をはじめ、パフォーマンス公演やライブイベント、映画上映などを行う
スタジオC
映画上映を中心に行うミニシアター
バイオラボ
DNA解析機器や顕微鏡といった設備を揃えたバイオテクノロジーを研究するためのワークスペース
同じ館内に併設されている山口市立中央図書館
YCAMで開催する事業の関連図書の展示なども行われる

YCAMの活動について

開館当初からYCAMは、メディア・テクノロジーを駆使した新しい表現の探求を軸に活動してきました。日々、展覧会や公演、映画上映、子ども向けのワークショップなど、多彩なイベントを開催していますが、それは次にご紹介する3つを主軸にしています。

(1)芸術表現

メディアアートやダンス、演劇などのパフォーミングアーツ、映画などの多岐に渡るジャンルの作品をYCAMでクリエイションし、展覧会や公演、上映などを通して発表します。生まれた作品は国内外の美術館やギャラリー、劇場、芸術祭など、さまざまな場所で巡回されることもあります。また、YCAM内でクリエイションした作品だけでなく、国内外で発表された注目作品や気鋭の作家などもご紹介していきます。

water state1   坂本龍一+高谷史郎
2013年 インスタレーション YCAM委嘱作品 世界初公開
Holistic Strata 梅田宏明
2011年 パフォーミングアーツ YCAM委嘱作品 世界初公開
ギ・あいうえおス 他山の石を以って己の玉を磨くべし 柴田剛
2016年 映画・映像 YCAM委嘱作品 世界初公開
without records 大友良英+青山泰知
2008年 インスタレーション YCAM委嘱作品 世界初公開 改訂新作
コロガル公園 2012年 公園型インスタレーション 世界初公開

(2)教育

オリジナルワークショプやレクチャー、トークイベントなどの教育プログラムの開発と実施を行うほか、作品への興味を促し、より深い洞察力の元に鑑賞するためのギャラリーツアーなども展覧会や公演に併せて開催しています。

「鑑賞ナビゲーターキャンプ2022」2022年
対話を通して芸術作品を鑑賞する手法「対話型鑑賞」のスキルを
レクチャーやワークショップを通して学ぶ
石若駿+YCAM新作パフォーマンス公演「Echoes for unknown egos―発現しあう響きたち」
関連イベント「バックステージツアー」 2022年
作品制作の裏側をスタッフと作家が解説する
Eye2Eye 2011年 撮影:丸尾隆一(YCAM)
最新のメディア・テクノロジーを理解するためのワークショップ
森のDNA図鑑 2017年 撮影:田邉アツシ
最新のメディア・テクノロジーを理解するためのワークショップ

(3)コミュニティ

 地域をより深くフィールドワークすることや地域住民との交流や協同などを通して、地域課題の発見と人材育成のためのプロジェクトの開発、実施を行っています。

アグリ・バイオ・キッチン 2015〜2016年度
山口から「生きる」と「暮らす」の未来を考えるプロジェクト
YAMA KITCHEN 2014〜2018年度
「食」から考える地域とテクノロジーのプロジェクト
RADLOCAL 2014〜2016年度
地域に根付いた情報発信のエキスパートを育成するプロジェクト
meet the artist 2022 メディアとしての空間をつくる 2021〜2022年度
空き家を舞台に最小の文化施設の可能性を地域のプロジェクトメンバーと共に探るプロジェクト
未来の山口の授業 2016年度〜
YCAMの研究開発活動の過程で生み出される成果をもとに、
次世代を担う人材を育成する教育プログラムを開発

YCAMの活動の大きな特徴として、制作機能の特化が挙げられます。美術館では、作品を所蔵するなどコレクションを持っているところが多いと思いますが、YCAMでは作品のコレクションを行わず、作品のクリエイションと発表に尽力を注いでいます。作品のクリエイションは、「YCAMインターラボ」と呼ばれる館内に勤務するキュレーターやエンジニア、エデュケーターなど約30名で構成される研究開発チームを中心に行います。そこでは、彼らと外部の研究者やクリエイターがコラボレーションしていく、さまざまな研究開発プロジェクトが展開していて、そこから数多くの作品や教育プログラムが生み出されていきます。これらは、館内のラボやミーティングルームでそのクリエイションは試行錯誤しながら実験を繰り返して展開し形になった後、館内に3つあるスタジオやホワイエ、ギャラリースペース、時にオンラインや館外など様々な場所で発表することが出来て、ようやく皆さんの元にお届け出来るのです。

作品のクリエイションが行われるラボ
アーティストとクリエイションのためのミーティングを行う
作品を制作する

今後のnoteの活用法について

まだまだ、ご紹介したいことも山程あるのですが、今回はここまで......。 今後、YCAMで生まれた多くの作品の展示や公演、ワークショップ、上映、トーク、レクチャーなどのイベントレポートや開催のお知らせ、そのほかのご紹介などを通して、YCAMで今何が起こっているのか、そして、その活動の核となるものや目指すものなどをお伝えしたいと考えています。まだ始まったばかりですが、noteでのYCAMもどうぞ宜しくお願いいたします。そして、オフラインでもYCAMにお越しいただけると大変嬉しいです。

山口情報芸術センター[YCAM]

















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